漢方豆知識
2020.10.30

更年期障害② ーホットフラッシュ(西洋医学編)ー

女性が更年期になるとエストロゲンという女性ホルモンが減少する、というのはもはや常識ですね。

なぜそれがホットフラッシュなどの不快な症状を引き起こすのか、ごく簡単に説明すると「エストロゲンによる交感神経の抑制が効かなくなるから」というのが最近の定説です。

エストロゲンは排卵など生殖に必要なホルモンですが、自律神経(交感神経+副交感神経)にも関わっていることが徐々に明らかになっています。

交感神経は、例えば運動する時に自然に心拍数を上げたり汗をかかせたり、身体活動の負荷を支える大切な神経ですが、強いストレス下でも活発に働きます。人まえで話をする時に緊張でいらない汗をかいたり、ドキドキしたりは誰でもあることですね。でも、これが「なんでもない時に急に滝汗が出る」となってくると、交感神経の過剰な興奮ということになり、世間では自律神経失調症と呼ばれたりします。

本来、交感神経の過剰な興奮にブレーキをかけるのは副交感神経の役割ですが、それが不十分な時、実はエストロゲンが働いていたんですね。このために、更年期→エストロゲンが減る→交感神経のブレーキが足りない→ホットフラッシュ、となるわけです。

逆に考えると、更年期にホットフラッシュを起こしやすい方は、もともと交感神経が興奮しやすい方ということができます。例えば、強い緊張を強いられる仕事をしている、人間関係のストレスがある、睡眠時間が足りない、つい食べ過ぎてしまう、などの行動は交感神経の興奮を引き起こすことが分かっています。

もし、今あなたがホットフラッシュに苦しめられているのなら、知らないうちに大きなストレスに晒されている可能性があります。あるいはよく眠れていないのかも?、食べ過ぎなのかも?

この辺りの習慣を変えたり、腹式呼吸などの呼吸法を行なったりすることで、ホットフラッシュが楽になることがありますので、まずは自分の生活を振り返り、ゆったりとした時間を持つように心がけてみてください。でも、どうしてもコントロールができない場合、ホルモン補充療法を受ける方法もあります。

では、漢方から考えるとホットフラッシュはどのように理解でき、どのような治療を行うのか、次回はこの点を掘り下げてみたいと思います。(しのぶ)