お知らせ
2020.04.14

けやき通り診療所開院にあたって

開院にあたり、ホームページを立ち上げました。
コラムでも自分たちの思いや漢方に関する情報などを少しずつ発信して行きたいと思っています。よろしくお願い致します。

書き始めて数行で早速なのですが、このコラム欄、しばらくはコラムではなくもう少し軽いエッセイのようなものを綴って行きたいと思っています。コラムがどのようなものかも知らずに始めようとしており、調べてみると、主張、批評、知識を伝えるなど、立派なことを書かないと行けないようで、少し荷が重くなってしまいました。段々とコラムにふさわしいものにしていくつもりですが、軽いエッセイ、といったところからしばらくはお付き合い頂ければと思います。

ここまで書いてきましたが、このコラムを院長が書いていると思われると行き違いが生まれ困ることも起きそうですので(今のところ困るイメージはできませんが^^;)やはり正体を明かすことにします。このコラムを担当します、当診療所医師の志田拓也です。どうぞよろしくお願い致します。

さて前起きが大変長くなりましたが、第一回はこの診療所を改めて紹介させてください。
と言うのもこの「けやき通り診療所」、普段イメージする個人の医院とは大分違うと思います。カフェのような看板、自宅のような玄関、待合には数人しか座れないソファー。予約制なのですが、予約でもしないとちょっと入りにくいような診療所に仕上がっています。

もともと、いつか漢方専門の診療所を開きたい、そう思いながら16年前に医師になりました。そう思いながら専門は循環器内科を選びましたが、理由についてはちょっと横道に逸れるので、興味がありましたら診察時に聞いてください。循環器内科でスタートしましたが、その後に漢方専門医も取得して、ずっと漢方を使ってきました。

西洋医学にはたくさんの優れた薬がありますが、それでも対応できない症状に漢方薬が著効することがあります(個々のお話はまたこのコラムのネタにと言うことで、今後楽しみにしていてください)。もちろん漢方には欠点もあります。漢方的診断が難しいこと、診察に時間がかかること、味が苦手な方が一定数いらしゃること等々。それでもやはり漢方の最大の特徴である、同じ症状でも患者さんの状態によって薬が変わる点、また煎じ薬であれば更に細かい調整ができる点、このような治療のあり方にとてもやりがいを感じています。

改めて、どうして漢方専門の診療所なのか?
それは漢方が好きだから、そしてやりがいのある医療だから。既存の病院では思いを表現していくことが中々難しく、院長と共に何年も理念を話し合い、思いを共有してこの診療所を作りました。

漢方には漢方理論を背景にした独特な問診、診察方法があり、それぞれにちょっと時間がかかります。だから、患者さんを長い時間お待たせしないように、ゆっくりとお話ができるように、予約を頂く小さな診療所にしました。待合室のソファーも少しだけ。でも、待合の窓からは、小さいけれど気持ちの良いお庭を眺められ、草木の香りを感じることができます。

ゆったりとした時間や安らぎの気持ちをもって頂けるような診療所。
開業は令和2年5月18日です。