5月以来、コラムの更新が止まっていました。拙著『手とり足とり漢方養生』の企画に入っており、コラムを書く心の余裕を失っておりまして…。この度、無事入稿を済ませましたので、またコラムを綴っていきたいと思っています。まずは、本書に書ききれなかった想いや苦労話など、お付き合いいただければ幸いです。
昨日も診察室で、「周りから〇〇した方がいいと言われるんです」と不安そうに話す患者さんをお迎えしました。お話を伺いながら、ふと心の中で思ってしまうことがあります。「それで、あなたはどう思うの? あなたはどうしたいのかな?」と。
今の時代、SNSを開けばあらゆる健康情報や養生法があふれています。色々調べてアドバイスをくれる友達もいるでしょう。けれど、周囲の情報に振り回され、誰かの「正解」を追い求めるうちに、自分の体の声が聞こえなくなっている方が本当に多いと感じます。みんな、自分の体の感覚に自信をなくしてしまっているのです。
情報に踊らされるのではなく、「自分」を取り戻してほしい――。漢方の物差しを使って「今の自分」を見つけ、「自分に本当にあったセルフケア」を見つけてもらう本を書けたらいいなと思いました。
さて、100人の患者さんがいれば、100通りのセルフケア(養生)があるはず。 でも、そんな本はややこしくて読むのも大変です。どうしようかと考えて、本書では、患者さんの不調や状態を「ぬけがらさん」「水冷えさん」など6人のキャラクターに投影しました。
実際、当院に漢方を求めていらっしゃる患者さん方を診ていると、ある程度の共通点があるな、と以前から感じていました。その漠然とした感覚を頭の中で考えに考えて整理したら、この6キャラクターが生まれてきた、そんな流れでした。だから、この6人は、日々の診療で出会ってきたたくさんの患者さんたちの顔が浮かぶ、私にとってとても愛おしい存在です。(Instagramでちょこっとご紹介していますので、ご覧いただけると幸いです)
本書をお読みいただき、「あ、今の私はこのキャラクターかも」そんな発見をしていただけたら、きっとあなたの日常は少しずつ変わっていくはずです。
もう少し詳しいお話は次回のコラムで書きたいと思います。